法悦の詩で一番過激で、一番イッちゃってる演奏を探してみよう(Music Unlimitedの中だけで)-その1
はじめに
ふと思い立ってMusicUnlimitedで聴き比べを始めた。
ラフマニノフの交響曲を聴きながら、wikipedia:セルゲイ・ラフマニノフをみていたら、ラフマニノフとスクリャービンって同級生なんだと気づいた。でもかなり個性違うよなぁと思った。きちんとスクリャービンきいたことないなぁと思って聴いてみた。
なんで、法悦の詩かって?
法悦の詩 一番過激で、一番イッちゃってる演奏を教えてください。。。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1449623749
っていうのをみつけて、指揮者の違いで、法悦(エクスタシー)のイメージちがいそうだなぁと思ったから。
MusicUnlimitedで検索してみると
法悦の詩については、wikipedia:交響曲第4番 (スクリャービン)を参照してほしい。
MusicUnlimitedでクラシックの曲を見つける場合は、結構骨が折れるのだけれど、法悦の詩はフランス語でLe Poeme de l'extaseと英語でThe Poem of Ecstasyという名前がついているので、その2つで検索してみた。
検索したら、30件ぐらいヒットした。
それほど長い構成ではないけれど、20分前後あるので、全部聴いていく時間はない。
かいつまんで私的なレビューというか感想を書きたいと思う。
こんな感じで検索していろいろ聴けるのがMusicUnlimited。これはいいところだと思う。
曲のイメージを私の言葉で3行でまとめる
曲のイメージを私の言葉で3行でまとめると
寄せては返す波のように、エロい主題がトランペットで奏でられ、変容していく。
色とりどりにちりばめられた、のけぞるような法悦がまぶしい。
金管の強烈な咆哮でフィニッシュして、賢者タイムの後、終焉を迎える。
実際に聴いていただくのが一番いいと思う。
法悦の詩で一番過激で、一番イッちゃってる演奏を探してみよう。
MusicUnlimitedで聴ける中で、勝手に法悦の詩で一番過激で、一番イッちゃってる演奏を探してみようと思う。
過激なもの、イッちゃっているものは分けて考えてみる。過激なものがイッちゃっているかというとそうでもないから。
過激というのは、ダイナミックスがすばらしいという表現。
イッちゃっているというのはいい意味で使っていて、エクスタシーの音への載せ方が素晴らしいという表現。
スヴェトラーノフ
リムスキー=コルサコフ:シェエラザード/スクリャービン:法悦の詩(ロンドン響/ソビエト国立響/スヴェトラーノフ)(1968, 1978)
- アーティスト: Rimsky-Korsakov,Scriabin
- 出版社/メーカー: BBC Legends
- 発売日: 2010/11/16
- メディア: CD
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指揮者:wikipedia:エフゲニー・スヴェトラーノフ
演奏:ソビエト国立交響楽団 - USSR State Symphony Orchestra
録音: 22 August 1968, Royal Albert Hall, London
感想:
独特の金管の鳴らし方が良い効果を与えている場面と汚いと思わせる場面があった。
聴く前はいやらしいぐらいのエロさをスヴェトラーノフならするのかなと思っていたけど、それほどでもなかった。
ただ、スヴェトラーノフ御大のインパクトはある。
盛り上がるところで金管が酸欠になりそうで、白い世界が見えそうなところが法悦なのかもしれないと思った。
過激度:★★★★☆
イッちゃっている度:★★★☆☆
ゲルギエフ
指揮者:wikipedia:ヴァレリー・ゲルギエフ演奏:マリインスキー劇場管弦楽団
録音:1999年7月、バーデン・バーデン
感想:
この人エロいんだろうな。勝手にそう思った。御大よりもいやらしい感じのエロさを表現していたように思える。
指揮者の優しい指使いがわかる感じのエロさ。振り方じゃなく、細かいところの指示するときの指のエロさが音に出てた感じ。変にいやらしいだけじゃなくて音楽的にもとってもうまくまとまっていた。すばらしい。
過激度:★★★☆☆
イッちゃっている度:★★★★☆
ネーメ・ヤルヴィ
Poem of Ecstasy/Sym2/3/Reverie
- アーティスト: A. Scriabin
- 出版社/メーカー: Chandos
- 発売日: 1999/04/13
- メディア: CD
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演奏:シカゴ交響楽団 - Chicago Symphony Orchestra
トランペット:wikipedia:アドルフ・ハーセス
感想:
主題のトランペットがとってもいい。でも、ちょっと物足りないかも。あっさり系。バランスはすばらしいけど、もう少しこってりしたほうが私の好みと思った。最後の一度盛り上がって、静寂が訪れ、また盛り上がるところの表現は素晴らしかった。
過激度:★★☆☆☆
イッちゃっている度:★★★☆☆
ストコフスキー
ベルリオーズ:幻想交響曲/スクリャービン:法悦の詩(1968) (Berlioz : Symphonie Fantastique)
- アーティスト: Alexander Scriabin,Hector Berlioz,Leopold Stokowski,New Philharmonia Orchestra
- 出版社/メーカー: BBC Legends
- 発売日: 2010/11/16
- メディア: CD
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演奏:ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 - New Philharmonia Orchestra
録音: 18 June 1968, Royal Festival Hall, London
感想:
今までの中では一番好き。強弱のバランスやあっさりしすぎず、いやらしくなり過ぎないちょうどいい感じのエロさ。
もう一度聴いてみたいと思わせるぐらいのよさ。
過激度:★★★☆☆
イッちゃっている度:★★★☆☆
ユーリ・アーロノヴィチ
ユーリ・アーロノヴィチ・ライヴ BOX (Edition Yuri Ahronovitch) (8CD-BOX) [輸入盤]
- アーティスト: フランク,リスト,ショスタコーヴィッチ,ブルックナー,グラズノフ,チャイコフスキー,ユーリ・アーロノヴィチ
- 出版社/メーカー: Profil
- 発売日: 2013/03/30
- メディア: CD
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演奏:
フランクフルト・フィギュラルコール - Frankfurt Figuralchor
フランクフルト・ジングアカデミー - Frankfurt Singakademie
フランクフルト歌劇場管弦楽団 - Frankfurt Opera and Museum Orchestra
感想:
主題のトランペットのトチリが数回あってかなり萎える。集中力が切れてしまった。最後の一度盛り上がって、静寂が訪れ、また盛り上がるところにコーラスが入るんだけど、版が違うものがあるのだろうか?オーケストラの実力のなさでとても残念な感じ。
過激度:★☆☆☆☆
イッちゃっている度:★★☆☆☆
まとめ
最初はまとめて聴き比べできたのだけど、法悦の詩だけあって、味がこすぎて、ちょっとお腹いっぱいになった。今回は5人で止めて、その2としても続けて聴いていきたい。
とりあえずなところで、イッちゃっているのはゲルギエフ。白い世界が見えそうで過激だったのは、スヴェトラーノフ。自分の好みだったのはストコフスキーでした。
MusicUnlimitedでの今回の5曲リストをおいておく。
こうやって聴き比べすごく楽しい。違いが楽しめて、とっても豊かになれる。
曲の入っているCDを1枚1枚購入しなくても、検索してネットワークを通じて聴くMusicUnlimitedのサービスのメリットとして聴き比べは良いと思う。
法悦の詩で一番過激で、一番イッちゃってる演奏を探してみよう(Music Unlimitedの中だけで)-その2 - なんとなくへ