遅ればせながらVDSLから光配線方式に変更してみた話
はじめに
2DKの賃貸物件に住んでいます。 新築時に入居、それから15年以上経っています。入居時はVDSLでそのまま使用していました。 遅ればせながらVDSLから光配線方式に変更してみた話です。
お伝えしたいこと
最初に書いておきます。今回の経験を経てお伝えしたいことは以下です。
複数部屋があり、各部屋にモジュラージャックがある場合は光ケーブルの取り回しを各部屋で行う可能性が高い。
どの部屋に入っても大丈夫なように予め片付けなどの準備しておいたほうがいい。光コンセントを設置予定の場所だけが作業場所じゃない可能性がある。作業しないと思ってた寝室も作業対象でした。
経緯
VDSLから光配線方式に変更したいという思いは10年ぐらい前からあったものの放置していました。
その理由は、以下です。
- 世間で言われているようにVDSLだと特定の時間帯になると通信が極端に遅くなるなどの困る状況ではなかった
- 賃貸物件なのでその変更が可能かどうかも明確ではなかった
- 某住宅供給公社の物件で某住宅供給公社からは各通信会社と協定を結んでいるので某住宅供給公社にはネット関連の問い合わせはするな的なアナウンスが出ていた
しかし、今回変更できたのは、以下の理由です。
- 今年になってふと検索したところ物件で利用可能な通信会社と回線種類が明記されたPDFをみつけることができた。
- 小型ONUを収容することができるNVR510の中古価格が値上がりした一時よりかなり下がった。
- 工事費が無料(現状、無料かどうかは不明。アナウンスは最初の一度のみでそれが継続されているのを確認するのが大変だったりするので、頑張って検索してください)
事前確認
変更するに当たってわからない点などをNTTに電話でいろいろ確認してみました。
- 当該物件がVDSLから光配線方式に変更可能かどうか
すでに光配線方式を導入している方がいるから対応可能とのこと、このご時世可能なら入居時にあえて光回線ではなくVDSLは選びませんよね。そのためVDSLが遅くなることもなかったようです。
- 小型ONUの対応が可能かどうか。
オペレータさんによっては戸惑う方もいましたが、対応は可能とのこと。 NVR500を使っており、WLX212も使用していたので、光回線使用時はNVR510に交換し、小型ONUを収容しようと考えていたためです。VDSLのモデムが邪魔で同様にGE-ONUを置きたくなかったです。
- 工事可能な日時
2023年6月中旬に確認したことろ、1ヶ月先ぐらいの日を指定されましたが、当該物件では条件がありMDF室の鍵を工事担当者が管理人から預かっての作業となるため、管理人室が営業している9:00~17:00で、木曜は休み、水曜は午前のみという条件をクリアし、かつその時間にかならず対応してもらえるとなった場合、結局1ヶ月半先の7月末となりました。
- 工事に当たって片付けるところはどこか?
宅内配線の事はまったく頭になかったのですが、作業するのに必要なスペースはどのくらいかという質問をし、配線を出す周りだけで大丈夫という回答を得ました。 他人の部屋の間取りとか配線とかオペレータさんでは知る由もないわけですよね。
- 工事費が無料かどうか?
一応ネットの記載で対象の期間にはいっていることは確認できてはいましたが、言質を得たいものなので確認し、移行のため工事費が無料であることが確認できました。
事前準備
- NVR510の購入
ヤフオクで中古を購入しました。縦置きしたかったのでスタンドのあるものできれいそうなのを選びました。最初にいいなと思ったものは即決せずにちょっと考えていたらすぐに買われてしまったので、2週間ほど待ちが発生しました。
- NVR500からNVR510への移行
設定についてはconfigファイルを移し替えるだけでした。ただし、ネットボランチのDDNSの移行に失敗してしまいました。NVR500で一度エントリを削除してからNVR510で再度登録する形にしないと行けなかったようでしたが、それを怠ったため今までと同じFQDNを使うことができなくなり対応が必要になりました。
- NVR510のONU対応のconfigの準備
小型ONUを収容するとLAN2(WAN)とONU1が排他になるので、PPPoEの接続のままで疎通確認をする予定だったので、LAN2をONU1に変更したconfig.txtを用意しUSBメモリに入れました。光配線方式に変更後、疎通確認時にNVR510にUSBメモリを指した状態で起動するとUSBメモリに入れたconfig.txtが読み込まれ、そのconfigが反映された状態になり疎通確認ができることを期待して準備しました。
- 片付け
光コンセントを設置予定の周辺をきれいにし作業できる場所を確保しました。後述するように本来は片付けについては光ケーブルの配線の関係で各部屋のモジュラージャックがある周りも行う必要がありました。
当日対応
- 配線
到着された作業担当者が居間の光コンセントを設置予定の場所を確認したのもつかの間ここ以外も作業する必要があるんですよねと言い始めて冷や汗をかきました。 DKにあるモジュラージャックがあるコンセントのカバーを外し通線ワイヤーで作業を始められました。そこにはものが何もない状態でしたので特に問題はありませんでした。しかし、ゴリゴリしてもあれ?あれ?とおっしゃる。「もう一部屋ありますか?」との質問。寝室がありますが片付けてないんですよねと私が渋々答えます。察する作業担当者様。コツコツと音がするはずなので音がするか確認してきてくださいと配慮していただきます。当然、コツコツと音がしています。
ここから交渉がはじまります。
私 | 「あのぅ、片付けていないんです。(ちょっと時間ください・・・)」 |
作業担当者様 | 「30分ぐらい他のところに行って戻ってきますよ」 |
私 | 「ん、んー(無理、無理だから)」 |
作業担当者様 | 「あ、移動とか合わせると1時間ぐらいにはなりますよ」 |
私 | 「わかりました。なんとかします!」 |
- 片付け
1時間ぐらいで戻ってくるとのことで、一生懸命片付けに励みます。 ハンコンスタンドと座るための椅子を撤去し、別の部屋の開いているスペースへ移動します。これ20kgとかそんなんで持てないので布の上においてあるので引っ張り回しました。あとはいろいろ頑張りました。お察しください。
片付けが終わった頃に作業担当者様が戻ってこられて、作業を再開されました。CD管なのかPF管なのかわかりませんが、いわゆる可とう電線管から通線ワイヤーで光ケーブルを引き抜いて、別の管にいれてという作業をされていました。
光コンセントの設置も要は光ケーブルさえうまく通せれば数分の作業なんですね。
- NVR510の起動
次に小型ONUをNVR510に刺したら、USBメモリもNVR510に刺して起動します。ほんとこれだけ。configを読み込んでいることを示すLEDが点灯し、通常稼働の状態になることがわかったらこちら側の疎通確認です。小型ONUのみの利用は作業担当者様のフレッツ案件では初めてのことでした。
- 疎通確認
スマホのブラウザで確認しました。うまくいく予定で一応PCもなにかあったときのために用意しておいたのですが、問題なく疎通が確認でき、fastcom等で速度の確認もでき下りが100Mbpsを超え、300Mbps~450Mbpsでるようでした。
オペーレーターさんからは作業担当者の方がなにか機器を持ってきてNTT側でも疎通確認をするとのことでしたが、実際はNVR510に作業担当者様手持ちのwifiルータを有線LAN接続してスマホでフレッツに接続できるか確認されているようでしたが、configでIPv6を無効にしていることを伝えるとわかりました。とのことで疎通確認は私のみになりましたが、私が使えているのだから問題ありませんので作業完了となりました。
最後にもう一度お伝えしたいこと
複数部屋があり、各部屋にモジュラージャックがある場合は光ケーブルの取り回しを各部屋で行う可能性が高い。
どの部屋に入っても大丈夫なように予め準備しておいたほうがいい。
物件にもよるとはおもいますが、当方の物件は2DKでいわゆる可とう電線管が各部屋に通っており、光コンセントを設置するために光ケーブルをそこへ通す必要があり、かつ、光コンセントを設置したかった場所である居間のは経路の一番奥にあり、各部屋の可とう電線管へアクセスできるコンセント周りで作業が発生しました。光ケーブルは寝室→DK→居間の順で引き込みました。
私の経験から言えることは、VDSLから光配線方式に変更する際に複数部屋がありモジュラージャックがさせる口のあるコンセントが複数ある場合は光コンセントを設置する場所だけではなく、そのコンセントがある周りでの作業が発生する可能性が大いに高いということ。また、そのような状況下の場合、共用廊下に一番近いコンセントが一番最初に外から引き入れているところになる可能性が高い。要は、各部屋のコンセント周りで作業することを想定して作業当日までに片付けしておこうな。ということです。
当日に作業される方が寝室に入られると突然知って片付けも何もしていない状況に陥った時の悲壮感を味わうのは私だけでいいかと。まぁ、作業される方も強引には入ろうとせず時間の猶予を取り計らってくれると思いますが。誰かの参考になれば。