なんとなく

誰得感満載な記事が多いかも。Mono関係とLinuxのサーバ関係、レビューとか。

過敏症関連の市民公開シンポジウムに行ってきた

はじめに

ちょっと前のことなのだけど、市民公開シンポジウムというのに参加してみた。 その簡単なまとめ(とはいえかなりの量)と感想を記しておこうと思う。

日本臨床環境医学会の学術集会に含まれる形で市民公開シンポジウムが開催された。

内容

全体としての感想

患者会主催のではなくて、学術系のがあるのはすごくよい。その反面、シンポジウムの運営に厳しい意見がある。

運営について

  • いくらなんでも詰め込みすぎ。1スピーカー15分の割当だったようだけど、スピーカーは30分ぐらいの感覚で用意したぽいようなのが多かった。
  • 準備不足って言ってたけど、謙遜じゃなくて、本当に準備不足。恐らく初めてだったのだから、気持ちはわかるけど。
  • 詳細は学会誌でらしいけど、公開なんだよね。発表で使われたスライドは公開されないものなのだろうか。
    • IT系の勉強会だと普通にネットに上がるけど、そうではないのかな?
  • なぜかアンケートを取らなかった。これでは評価できない。疫学が専門の方がコーディネーターなのに。。。
  • 休憩が3時間中に全くないとかありえない。膀胱がはちきれそうでした。そして、会場のトイレがどこに有るかわかりにくかった。。。

内容について

  • ネットで調べて自分が認識していたことが、ほぼ認識どおりで安心したのと、調査不足だった知見も得られたのでそれはよかった。
  • 自身の知識吸収において、毒性関連にはほとんど興味が無いということもよくわかった。
  • 似たような境遇の人が本当に存在するということも認識できた。
    • そよ風クリニックでちらっとお見かけする人はいるけど、会話したりしないから、実在感覚がなかったりした。
  • MCSを診ることのできる医師は、このシンポジウムに関わるようなことを理解し伝えることのできる能力を少なくとも有しているのかと思うと、診ることのできる医師が少ないのも納得してしまった。

各分野からの現状と今後の課題

録音、撮影が禁止であったため、メモったのを思い出しながら書いていく。そのため、登壇者の意図と違う場合がある。内容も正しくない可能性もある。 また、スライドも表示されていたが、メモるのが追いつかない展開もあったので、あやふやなところもある。読まれる方はその点注意してほしい。

このシンポジウムの内容については、臨床環境医学という学会誌に載るらしい。

疫学調査から見た現状と今後の展望

この内容は、おそらく、  

電磁過敏症、日本にも 頭痛や皮膚症状 診断基準確立目指す - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

に書かれたことや、 学会誌*1で触れられたことなのだろうと推測する。

スピーカーは、北條祥子さん。

内容のまとめ

  • QEESI問診票を使ってSHSやMCSについて疫学調査をしてきたけれども、対象の化学物質対策だけ改善せず、電磁波(場)にも過敏な人達がいることを知った。
  • 電磁過敏を評価するための問診票がないので、海外のを訳し、日本で使えるか妥当性の評価などを経、作成した。
  • QEESI問診票と作成した問診票を使い、電磁過敏の疫学調査を始めた。
  • 対象は、MCS、喘息患者、EHS患者(自称)、一般で、SPSSを使って、統計解析をし、分析した。調査にあたっては倫理委員会を通した。

  • 調査をしてわかったこと

  • 子供や何らかのアレルギー疾患のある人は、新築・リフォーム後にシックハウス症候群を発症しやすい
  • シックハウス症候群段階で適切な住環境改善がなされれば症状は治癒・緩和するが、放置すると化学物質過敏症(MCS)に移行してしまう
  • MCSと診断された患者の60%以上は、電磁過敏反応を示し、症状も重篤となる。
  • 電磁過敏反応を示す人の80%以上は化学物質過敏反応も示す。 電磁過敏反応だけは18.5?%
  • 一般人群の中に、MCS基準値を超過した人が6-18%、電磁波過敏症(EHS)基準値を超過した人が3-6%存在することがわかった。これらの人は、MCS・EHSの潜在患者または患者予備軍である可能性が示唆される。
  • 喘息患者は一般人より化学物質過敏性や電磁過敏性が高い傾向が見られた。

  • アンケートでの自由記述で多かった声

  • 周囲の人の理解がなくて精神疾患と誤解されるのがつらい
  • 過敏症に対する知識を有する医師が少なく、いろいろな病名をつけられて対応されるけど治らない。
  • 症状発症要因には個人差が非常に大きく、反応するものを回避すれば、問題なく過ごせる。認知度が低いから周知してほしい。

  • 現状、避けるしかないから、もし避けられて、症状が改善するのであればと思い電磁波過敏症を訴える人でこれに反応するというものを挙げる。

    • 家電
      • 24時間稼働している家電(冷蔵庫)
      • 掃除機
      • エアコン
      • ドライヤー
      • 洗濯機
      • 携帯電話
      • パソコン
    • 基地局
    • 蛍光灯(LED)
    • テレビ
    • 高圧送電線
    • ラジオテレビ局
    • 医療機器
    • 歯科治療
    • 乗り物(電車地下鉄)
    • スマートメーター
  • おそらく遺伝要因と、身体要因、環境要因の3つが重なったときに発症する。遺伝要因はどうにもならないけど、残りの2つはどうにかできる可能性がある。

  • Think future act now.目先のことばかり考えず未来を考えて、行動しよう!予防原則の対応が必要。
  • 電磁過敏は、現代人ならいつ誰でも発症してもおかしくないと考える。
  • 経済性や利便性よりも次の世代子供の健康を最優先するような社会にできないだろうか。

質問

  • 家電はモーターがあるものが多い。電磁場が変わるものだろう。工学的な知識からやったほうがいいのではないか。意見。

    回答

  • 工学的な見地からもやっている。

感想

個人的には、電磁過敏についてはもっと突っ込んだ分析と言うか家電に関してはカテゴリ分けが必要に思える。 モーターと数百mHZ以降の高周波と分けたり。体感では、モーターよりも数百mHZ以降の高周波に弱い。 調査ももう少しブラッシュアップできるのではないかと思う。

アレルギー専門医から見た現状と今後の

スライドを参照できないので不明な点も多い。

スピーカーは、西間三馨さん。

アレルギーについて

  • 遺伝的な要因が大きい
  • 多彩ないろいろ部位、症状、発症増悪再発
  • なかなか治らない。

アレルギー分野でのSHS,MCSの扱われ方

  • 日本アレルギー学会でアレルギー総合ガイドラインを作成3年毎に更新。
  • ガイドラインの中でSHS,MCSはどのように扱われているか

    • 2007年版は、特記事項として、アレルギーを診ている医師に理解してほしくてこういう病気があるという紹介。「近年、疾患の存在が社会的に認知されるようになって来たが、発生機序は不明、診断基準は確立していない。」との記述。アレルギーの病理での共通理解。

    • 2016年版は「アレルギー性鼻炎の中の一つにSHS,MCSも同様症状を呈することがある。」との記述のみ。

  • これは、10年間でSHS,mcsの病域に対するアレルギーの解明がほとんどできていなかったのを示すものと思われる。

一方で、アレルギーは増えてきている

  • 近年、アレルギー疾患が増えてきている。
  • 2014/6にアレルギー対策基本法が公布され、今年の春に基本指針が策定された。
  • アレルギーを分析して、国として対応していこうというもの。
  • 当該法の対象疾病は、アレルゲンに起因する免疫反応

  • アレルゲンに起因する免疫反応。即時型のアレルギーの説明。

臨床環境学会が出した診断基準において、スピーカーが書いたSHS,MCS診断書の対応について。

  • アレルギー的にはわからないことがたくさんあるけど、過敏の症状を示す人が現実にいるので診断書を書くべき。
  • 書いてくれる医師がいない。
  • 単純に、症状を書くだけでは、診断書を所望してきた人の要求を満たせるわけではない。
  • 嘘を書くわけではないが、それぞれの状況に応じて診断書を書く必要がある。
  • そうなるとMCSを知っている人でなければ、なかなか簡単にはかけないし、知らずに書いたためにマイナス面が起こりうる。
  • 誰もが認める客観的な指標がほしい。現在の医学では有していない。極めて大きな弱点がある。

  • 石川班(厚生労働省の研究調査の際の班)、いろいろな観点から、やってみた。

  • 唯一得られたのは、カプサイシンの吸入試験。
  • 慢性咳嗽の人よりもMCSの人は知覚が過敏ということがわかった。
  • この試験は客観性があるから国立病院機構福岡病院では診断書に書く。

全体的な日本としての対応(環境と疾病の関連性について)

  • 2013年から、環境省を主体として、エコチル(エコandチャイルド)が始まった。
  • 子供は環境に健康が影響されやすい。ダウン症、アレルギー、発達障害が増えている。
  • 10万組の母子を13年間追跡調査。遺伝子、環境因子いろいろ調査。
  • 10年後、環境と疾病の関連性について解析されるだろう。
  • 世界中で同様の調査が行われている。
  • アレルギーを専門としている方がつまずいていて、今後何をやればいいのかわかるようになるだろう。

質問

色々アレルギー疾患がある中で増える傾向にあるものと減る傾向にあるもの教えて欲しい。

回答

  • 先進国は喘息は減少。アトピー性皮膚炎も徐々に減少。
  • 爆発的に増えているのは、日本では、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎これは全年齢で。その内容は、スギ・ヒノキ花粉症が。当分止められないだろう。
  • もう一つは、原因はよくわかっておらず、過敏症とも関連があるかもしれないが、食物アレルギー。全世界的に増えている。0-1歳が特に多い。全体的に増えている。
  • 大人の食物アレルギーも増えている。口腔アレルギー症候群、運動誘発アナフィラキシー、フルーツラテックス症候群など。
  • 対応できる体制ができていないのが現実。

感想

カプサイシンの吸入試験は初耳だった。が、後述する病院でも負荷試験として採用しているところも多いようだ。 ネットの情報だけだと偏るなと思った。 化学物質過敏症と診断されるまでにドクターショッピングの過程で、アレルギー専門医を標榜する人にも診てもらったけど「わからない。」と言われて、次に繋がらなかったが、一応、アレルギーガイドラインにも記述はあるということがわかった。

成人過敏症患者の診療現場から見た現状と今後の展望

はじめにスピーカーの経歴

スピーカーは、水城あさみさん。

  • スピーカーは、呼吸器内科の専門医、
  • 1987年大分大学で、解剖実習時体調不良を訴える学生が多くいたのでそれを調査するように依頼されたのが契機になりMCS,SHSの分野へ。
  • 専門外来でMCSを盛岡病院で診ている

患者の状況

  • MCSは、健常者なら通常問題にならない程度の微量の化学物質に反応して体調不良を繰り返す疾患。
  • 重症化すると日常生活において難病に匹敵するほとの支障がで、休職や退職を余儀なくされる。
  • 若年層では、学校に行けないとか将来の進路を描けないなど深刻な社会問題。
  • 患者を診ていて、ここ数年で発症のきっかけの傾向が変わってきた。柔軟剤(香り)がきっかけで体調不良を示す人が増えた。という感覚があった。
  • 実際に調べてみた。2013年と2016年を比較した。
  • 2016年は、2013年に比べて建物関連は少なくなった。防虫剤、職場での受動喫煙関連は横ばい。香料でという人は増えた。電磁波曝露も増えてきた。
  • 印象だけじゃなくて、実際調べてそうだった。
  • 2016年の初診の方は、化学物質不耐性スコアが平均60を超えている。(QEESIのスコア40以上だと重症。)
  • つまり、かなり重症の方が初診で来ている。
  • 香害が増加している
  • 電磁波を発症要因とする患者がいる
  • 殺虫剤、農薬、受動喫煙サードハンドスモーク、SHSを発症要因とする人もいる
  • 比較的軽度なときに受診する方もでてきた

患者の置かれている状況

  • 難病とは、以下を満たす希少な疾患(患者数による限定は行わず)
    • 発症の機構が明らかではない
    • 治療方針が確立していない
    • 希少な疾患であって、
    • 長期の療養を必要とする
  • 指定難病とは、
    • 難病のうち、以下の要件の全てを満たすものを、患者の置かれている状況からみて良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いものとして、厚生科学審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定
      • 患者数が本邦において一定の人数(人口の0.15%未満)に達しないこと
      • 客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること
  • MCSは推定で70万-100万人と言われているので、対象ではない。
  • 重症だけとすれば18万ぐらいになる。
  • 診断基準が十分に確立されているとは言えない。
  • 専門外来について
  • 2004年2009年保険病名収載。まだ認知されていない。
  • 電磁過敏については、保険病名収載もまだ。疾患そのものも否定的な意見が多い。
  • SHS,MCSの保険適用についてどういう治療が対象なのか明確に決まっておらず、専門外来は不採算部門。
  • 負荷試験をする施設も廃止。
  • 個人の方でも採算が取れないので縮小、閉鎖された方もいる。

いろいろな問題点

  • 不採算部門 保険診療自由診療かそよ風クリニックも北里も自由診療
  • 施設で他部門からサポートされにくい
  • 専門医が少ない
    • 専門医は、医療以外の様々な知識を求めれれる。
      • 医学
      • 疫学
      • 工学 など。マルチスタック性を求められる。
  • 社会的認知度が少ない
  • 医学教育看護教育で取り上げる機会が少ない。ただ、看護教育ではSHS,MCSはちょっとあると聞いている。

実際には

  • 診療場所について

    • 盛岡病院では、2002年12月開設。完全予約制。週に一単位。
    • 新患1時間、再来30分。患者増加に伴いなかなか再来の方に時間が避けなくなってきている。
    • 医師1名。看護師1名体制。
    • 保険診療。保険適用外は病院負担!
    • 酸素吸入療法、10-30分、具合の悪いとき。実費。
    • 診察室。空気清浄機置いたり。病院理解されている。禁煙。
    • ワックスがけは病院全体年1回(シックスクール用の)。専門外来は開設以来してない。
    • トイレの芳香剤はなし。携帯電話使わない。
  • 診断について

    • 問診票はQEESIとEHSを使用している。他の疾患がないか、必要に応じて負荷試験。カプサイシンの吸入試験。
    • MCSについては脳の異常、一部脳の萎縮起こっていようだ。脳の病気と考えてもいい。
    • 客観的指標として近赤外線脳血流測定で起立着席時を見ている。MCSだと明瞭に異常が検出される。
  • 環境過敏症

    • 環境要因としてみるとMCS,EHSをそれぞれ区別する疾患ではない。SHS同様、家の中の対策をする。
    • アースでよくなる。(対策の一つとして)
  • 予防原則が大切。患者がいることははっきりしている。診断が確立していないという理由から受け入れられないのはおかしい。

  • 対応がゴテゴテ。電磁波。ネオニコチノイドなどの農薬の神経毒性など。まだまだ不十分。
  • MCSについては、2017年2月衆議院予算委員会で取り上げられたし、6月にも再度労働委員会で取り上げれた。
  • 残念なことに国は診断法が確立していない、病態が解明されていない、診断基準が確立していないという理由で、専門医がどれくらい患者数がどの程度いるかとか把握するということにはなっていない。
  • ポジティブな点としては、いろいろな省庁が対象となるが、相談の窓口を一本化するようにする。
  • 災害時、歯科治療については前向きな回答が得られている。

今後の展望

  • 専門医を増やす。専門外来を増やす。
  • 社会保障制度の助成制度を充実させる。
  • 難病指定。国の対策を。

まとめ

  • 環境過敏症は誰にでも発症しうる病気。
  • 環境過敏症に優しい環境はすべての人にとって良い環境。状況を理解することによって良い環境づくりに身近なところからやれることをやる。皆さん協力をお願いします。

質問

  • 電磁過敏症になった。誰に相談したらいいの?どこに相談したらいいの?
  • 病気として認知していなくても、症状が出ててどうすりゃいいの。

回答

  • ある日突然はいます。専門外来受診すれば。家庭の中での電磁波対策はできるから、測って避ける対策をして。
  • 疑わしいところを計測して、正しい対策してみて。

感想

国立病院機構盛岡病院での診療は、保険診療なのはいいなと思った。自分は、そよ風クリニックで自由診療だからお金かかるため。 香害が増えているとのことだけど、それが原因で発症なのか、嗅覚過敏になって、環境的に反応するのが増えたから、初診の理由なのかがいまいちわからなかった。2013年ぐらいにはすでに引きこもり生活を始めてしまったので、社会では更に香害が深刻になっているのだろうか。。。 発病後、1ヶ月ほどして、香害についてその対象製品の区別が付くようになったので、実はよくわかっていない。

小児過敏症患者の診療現場からみた現状と今後の展望

おそらく、 http://kakutaclinic.life.coocan.jp/ に載っている内容と思われる。 実は、早口でちょっとよくわからなかった^^;

スピーカーは、角田和彦さん。

  • 健全な発達のために、子供が発達する際に何をすればいいのかについて話していく。

子供の発達と環境因子

  • 神経内分泌と一般系うまく合わさって、環境の変化に対して体の中を変えて対応していく
  • これがうまくいかないようにするのがある。
  • 化学物質、電磁波とかいろいろ。
  • これらに影響されないようにというが治療になっている。
  • 神経系のはなし。殺虫剤などが神経系に与える仕組みについて。スライドで説明。

調査について

  • 実際、アレルギーの治療をしたけどなかなか治らない子供がいる。原因はなんだろう。化学物質じゃないか?
  • 厚生労働省の調査班に参加して、いろいろな化学物質を計測して、調査した。
  • アレルギーは陰性なのに、喘息な子供がいた。室内を計測したところ、TVOC6000超え。
  • ホルムアルデヒドと症状の関係
    • 小さい子はぜいぜい喘息
    • ちょっと大きい子(10歳前後)は吐き気頭痛などの神経症
  • 神経系の調査。脳血流の測定(NIRO)という機械。
  • 近赤外線脳血流測定。近赤外分光法で反射を見て。
  • 化学物質を吸入し、その前後に起立試験(立ったり座ったり)
  • 一般の人は通常時と化学物質を吸入した後との試験結果にほとんど差異はない。
  • SHSの人は、化学物質を吸入しない試験の時からおかしく、頭痛。
  • さらに化学物質を吸入した後試験では、ひどくなり、めまい支えないと立っていられない。
  • 化学物質の吸入によって脳の調節力が落ちるということがわかった。
  • 対象者はTVOCが多い家に住んでた。
  • 「スマトリプタン」を注射したら、試験の結果が良くなった良くなった。
  • どうやら、セロトニンの神経系がやられているようだ、
  • SHSでは、脳の血流を調節する力が落ちている。
  • 環境の変化に対して、脳の血流が調節されて維持されているのだけど、それがうまくできない。そのようにさせるのが、影響を与える化学物質なのだろう。

  • 現状、電磁場で同じ状況が起きるか調査している。

  • 予備実験の段階だが、電磁場脳の血流が落ちる。長く続く(40分~60分)。10マイクロテスラを2,3分浴びたただけで。
  • どうも人間の脳には電磁場を浴びると反応するものはあるらしい。ということはわかった。
  • ただ通常の方ではどうかなど、まだこれから。

化学物質で子供の心身の発達はどうか。

  • SHSの子供を神経発達と化学物質の影響を調べるために知能検査をした
  • WISC-III 言語性IQと動作性IQを調査。
  • 言語は高い。動作は低い。
  • 差が15以上あると学習障害と呼ばれる。
  • 言語は理解できるけど、空間的認識力が落ちている。
  • 室内のホルムアルデヒド、パラジクロロベンゼン濃度が高い人が動作性IQが低くて、動作性IQと眼球運動の異常は逆相関している。
  • 化学物質の影響で神経系の発達障害がおきて、視覚系の運動発達の異常と関係しているんじゃないかとされた。
  • 室内の環境を整えると改善していった。

神経の発達を阻害する化学物質は何か。

  • アレルギーを悪化させる環境因子と同じ、
  • トランス脂肪酸も神経に影響。
  • アレルギーはそもそも毒物を体内にいれないようにする。
    • 蛾が嫌いな人は蛾のアレルギーの人が多い。動物的勘。
  • アトピーは体内に入ってしまった毒物を体外に排泄し自らの健康を守るための仕組み。
  • 食品の中に化学物質がいろいろはいっている。
  • アレルギー、アトピーを起こさない方は、多量に化学物質を浴びたり、摂取したりして障害が起きてしまうのだけど、
  • アレルギー、アトピーの方は、体の中に入れなかったり、排泄できたりで、進化した形。
  • MCSの人は匂いで有害物質を排除している。
  • いろいろなことに気をつけて、体全体の化学物質が減って、MCSの発生の予防になる可能性が高い
  • アレルギー、アトピーやMCSは、哺乳類の群れのでは、センサーの役目。
  • 群れの健康状態を良い方向に引っ張る。こういう情報をまとめて、一般の人がちゃんと理解して、どうするかを決める事が必要。
  • 起こさない食生活と生活環境を作り上げ、生活をすることが大切。

質問

  • MCS,EHS患者は食べ物をしっかりコントロールすれば、症状が楽になる。
  • 化学物質やアレルギー一体となってその人の病態となっていると思う。食物療法をされているかと思うが、そういう関連はあるものなのか?

回答

  • 大人の方でSHSの場合は、ほとんどアレルギーがない。アレルギーを起こして自分が駄目なのを避ける力がないのかと思う。
  • アトピーの方は、化学物質に対する過敏性は少ない傾向にある。
  • 化学物質の入ったものを避けるとアトピー良くなるし、アレルギーの神経症状もよくなるから、関連は確実していると思う。
  • 自分のだめなものを避けることで、アレルギー以外の神経とか内分泌改善しているんだと思う。

感想

早口でよくわからなかった。。。書いたことが正しいか全く確信がない。近赤外線脳血流測定についてスライドで説明されたのでそこはわかった。

過敏症患者の歯科治療現場から見た現状と今後の展望

  • スピーカーは、青木真一さんが予定されていたが欠席。
  • 抄録を代読。
  • 電気生理学を先行し、動物実験をしてたときに、たくさん農薬を浴びたようで、MCSを発症。
  • 過敏症のために歯科診療所を開設。
  • MCSになると歯科医院独特の臭気が無理。その対策として、活性炭入りマスクで対応。休み部屋を設けている。
  • 電磁波対策もしている。
  • 歯科治療器具の電磁場対策としては、
    • 電動マイクルモーターをエアーモーターに変えた。
    • 歯科ユニットは交流部分を部屋の外に出した
    • 交流モーターは撤去。
  • 歯科治療室内の空気清浄機について海外製の空気清浄機はほとんど効果がなく、それどころか患者に嫌がられた。
    • エージングした漆喰
    • 天然秋田杉
    • 材木の化石である埋もれ木 を使用して、部屋全体を木炭で覆った。最も有効だった。
  • 使用薬剤について
  • MCS患者は市販の歯科薬剤は殆どが使用不可。
  • 特に歯科治療に不可欠な塩素系とホルムアルデヒド系の非特異的殺菌剤に強く反応する患者が多い。
  • 代替として熱で殺菌。
  • 最も困難な点は、通常の歯科麻酔薬が容易に使えない点。
  • 鍼麻酔、電気麻酔を代替手段にしているが、適応できない患者は治療困難。
  • 急務なのは適切な歯科麻酔方法の開発。

看護相談室の看護師からみた現状と今後の展望

スピーカーは、今井奈妙さん。

  • 三重大学で2006年から化学物質過敏症看護相談室の運営を始めた。
  • メールや電話で相談して、 必要に応じて面談。コンサルテーションをしている。
  • 患者の相談を受ける看護実践、そこから得られた知見を報告する研究活動、環境病の患者に対応できる看護師を育てる教育がフィールド

MCS患者の実態

おそらく、https://i.kawasaki-m.ac.jp/jsce/jjce25_1_23.pdf からと思われる。

  • MCSと診断されている人(n=342)をQESSI問診票によって再スクリーニングしたところ、
    • 52%がMCSではない。
    • 40%がMCS。
    • 8%がおそらくMCS
  • 4割(165名)のMCSの人を見ると診断までに平均4年かかった。
  • 確定診断後の病歴、平均10年間患っている。
  • 就業状態は、定職あり11%、主婦41%、
  • QOL(生活の質)は、普通8%,92%悪い(悪い、とても悪い、極めて悪い)
  • 家族構成は、独居33人(20%) 同居132人(80%)
  • 同居の内訳2人44%、3人28% 4名23% そのた
    • おそらく、経済的理由で家族と暮らしているのだろう。
    • 家族と一緒でないと生計が成り立っていかない。

家族関係を中心とした生き辛さ(三重大学の大学院生の論文)

出典わからず。

  • 家族は普通患者をサポートするものと思われるが、MCS患者は家族の対応などに悲鳴を上げている面もある。
  • 家族からの病気の理解を諦めている人もいる。家族関係が崩壊している人もいる。
  • 家族への責任追及(一緒に暮らすことによって家族から暴露し、体調不良になる)の気持ちもある

MCS患者がどのような人生の物語を紡いでいるかについて(三重大学の大学院生の論文)

出典わからず。

  • 考え方を変えるきっかけを与える存在に出会う
  • 病気を通して、人生を捉えなおすチャンス
  • MCSをきっかけにして社会を捉え直すきっかけを得た

相談を受けている立場から

  • 主観的ではあるが、相談を受けている立場から見えてくるもの。
  • 回復傾向にある患者の努力
  • csを受容し、患者会立ち上げて社会貢献。複数ある患者会の相互の連携が取られている状態ではない。
  • 一方、困った自称CS患者もいる。
  • 自分の病状を環境からの影響と理解して、社会的調和を保てない。CSという病名に依存することによって自身の社会的自立を避けている場合がある。
  • CS悪化の社会的要因
    • 当事者の知識不足
    • 医療者の知識不足
    • 確定診断がなかなか出せない。
    • 環境病対応ができる看護師が少ない。
  • 環境病対応は看護師が適任、なぜなら、生活指導ができるから。得意とするところ。
  • 看護師は、環境由来の疾病の意味をほとんど理解していない。患者ケアの経験に乏しい。

分類

おそらく、Sparks PJ, Daniell W, Black DW, Kipen HM, Altman LC, Simon GE, Terr AI. Multiple chemical sensitivity syndrome: a clinical perspective. I. Case definition, theories of pathogenesis, and research needs. J Occup Med. 1994 Jul;36(7):718–730. *2 からだと思われる。

  • MCSの4つのグループの混在。
    • 種々の低濃度の化学物質に反応し、精神身体症状を呈するグループ
    • 様々症状が化学物質に暴露によって生じるが、基本となる過敏反応が心理的ストレスによるグループ
    • 化学物質の暴露による疾患ではなく、身体疾患、精神疾患を見過ごされているグループ
    • 化学物質の暴露を受けていないにも関わらず、MCSと刷り込まれた信念システムによるグループ

上の3つは介しすい。最後は難しい。

  • 上の3つは病識の欠如、適切な診断や環境改善の阻害が原因であって、それらについては、看護の力でなんとかなる。
  • 病識をつけて、適切な診断をできるところに送って、環境改善のアドバイスをすれば化学物質の曝露量を減らすことができる
  • 信念システムの患者に対してどう対処するかは課題。
  • 信念システムの患者には、CSでいるメリットが有るのだろう。
  • 看護師にできることは、患者の訴えをよく聞くこと。
  • 信頼できる医療施設の紹介、生活の工夫点のアドバイス
  • 病気になった意味を考えることを一緒に考える。
  • MCSの経験を活かした生活構築してもらう。克服へと向かってもらう。
  • 病気をきっかけとして、人生をよりよく変えていく支援を行うのが看護師の使命。
  • 話を聞いて、心理的サポートをしているだけでいいかというとそれだけではない。
  • 患者が体調を客観的に捉えること測定によってサポートしようということ。
  • 機器を貸し出して、追跡調査も今、院生がやっている。

今後の展望

  • 的確な早期診断のための社会的にシステムづくりであり、病識の普及と受診体制の整備が急務
  • 患者会のネットワークの強化、療養環境の整備であり、研究者と患者と医療者のネットワークづくりが大事。
  • 看護職の環境分野における知識向上と職域拡大(看護師とはというところの法整備)

感想

  • 看護的な立場からは、患者をきちんと把握できているようで、ただ、それは看護師のうち、MCSについて専門に見ているほんの一部の方だけというのが現状だということ。これは仕方のないことだけど、将来を見据えて推し進めていってほしいなと思った。
  • MCSと診断された方のうち再度、QEESIで調査したところ、MCSではないとされた人が半分以上というところとても気になった。寛解状態なのか、それとも別の病気であったのか、信念システム?の人なのか。看護的視点からは掘り下げるところではなさそうだけど。

環境システム工学から見た現状と今後の展望

スピーカーは、柳沢幸雄さん。

イソシアネート

  • イソシアネートは非常に反応性に富む。そのため、湿気を抑えて冷蔵保存しなければならない。ポリウレタンの材料になる。
  • 工業的にも重要な物質。ウレタン塗装で堅牢で乾いてしまえば匂いもない。ウレタンフォーム。
  • ポリウレタンは、ジイソシアネート、ジオールモノマーが反応したウレタン結合を有するポリマー。
  • 環境中にあったとしたら、人が吸い込んだとしたら?
  • 反応性があるので、色々なところで生体との反応が起きる。いろいろなことが起きると容易に想像できる。
  • ポリウレタンの種類が色々ある。
    • シーリング材
    • スポンジ
    • 断熱材
    • ゴム状
  • ポリイソシアネートとポリオールの種類が多いから色々な組み合わせで、いろいろなものができる。
  • 生活の中で便利。ポリウレタンを取り除いたら我々の生活の中かからものがなくなるようなもの。
  • モノマーに我々が曝露されるようなことがあったときに健康影響を考えなければならない。
  • ウレタン製品はいろいろな添加剤を加えることによって、いろいろな製品になる。

    • 建築材
    • 家具家電
    • 自動車
    • 文具
    • 医療などなど。
  • 建築材が問題。外壁塗装の

  • 出来上がったものが耐久性がある。
  • 液体を塗って、反応して、個体になって皮膜をつくる。ポリマーになる。
  • 液体状態のときはモノマーが含まれる。工事中の段階では人々がモノマーに暴露されるリスクが有る。
  • 使い終わったあと。どういう風に廃棄するか。廃棄されるか。廃棄処理するところの近隣ではモノマーに暴露される可能性がある。
  • 合成樹脂は単一の分子を原料として、重合反応で鎖状に長く繋がった高分子を作る。
  • モノマーはガス上の不安定な化学物質で人が接触すると健康障害をもたらすものが多い。
  • モノマーを重合して得られるポリマーは化学的に安定した個体であり、人の健康に影響はない。
  • モノマーへの暴露が起きるといろいろ考えなければならない。
  • 例えば、現場工事でポリウレタンの反応は非常に早いので、工事現場で混ぜ合わせて、スプレー注入塗布などにより断熱工事やシーリング工事できる。
  • 反応が非常に早い。液体のものを塗布すると重合が起きて非常に堅牢な被膜ができる。
  • 泡状のフォーム、現場で発泡させて使うことができる。

  • 工事現場での作業で防御衣を着用し、酸欠に注意する。労働衛生上の重要なポイント。

  • 近隣に住む人にとっては、暴露に注意しなければならない。

  • モノマーに触れる機会は、2種類の液体を混合して、個体やフォームを作る場合、片方にモノマーが入っている場合が多い、液体の中にモノマーが含まれる。

  • 個体やフォーム。未反応なモノマーが残っているかも。完全に乾燥して、モノマーが揮発してしまうまでは、そういうところでは、いわばペンキ塗り縦の状態では、モノマーに暴露される可能性がある。

イソシアネート類の健康影響

  • いろいろな形がある。

  • 特に呼吸器への感作が懸念されている。

  • 動物実験で、喘息のモデルを作るときにイソシアネートがよく使われる。

  • 急性毒性としては、色んな形がある。(なんかスライドには表があった。)

  • ジイソシアネート(TDI)産業衛生学会許容濃度だと0.005ppm(5ppb)
  • ACGIH(アメリカの基準)も0.005ppm(5ppb)

  • 比較すると産業衛生学会の基準だとトルエンは50ppm

  • イソシアネートは0.005ppm
  • 何倍の急性毒性があるか

  • 室内環境基準値にはイソシアネートは入っていない。

(スライドで表が示されたが、室内濃度指針値かけなかった。。。)

  • 仮に、イソシアネートの室内濃度指針値を作ると0.007ppb(7ppt)
  • トルエンをppt単位にすると7万ppt
  • 一万倍の違いがある。

  • イソシアネートは毒性が高いが、濃度が低いので分析化学上困難な問題。測定するのが難しい。

  • 濃度が低い上、反応性に富むので扱いづらい。
  • というのがイソシアネート類の問題。

  • どこにでもある。特許の件数が、h5~h23に莫大に増えている。使われる場所が増えている。断熱材。スポンジ、繊維。

  • ネオニコチノイドは割愛。

感想

イソシアネートは高い毒性があるということは理解出来、いろいろなものの原料に使われていることはわかったけど、健康被害が出る場合の特に重合後どのような状況で健康被害が出る可能性があるのかよくわからなかった。未反応のモノマーが残るリスクとしては、マンションの大規模修繕工事とかだと思うけど、製品を廃棄したときとかどういう感じでリスクがあるのか不明だった。

健康リスク学から見た現状と今後の展望

ここ*3を見ると参考になるかもしれない

スピーカーは、東賢一さん。

  • 京都のクリニックで医師ではないがSHS,MCS臨床を見ている。
  • 化学物質の有害性についてみていく。どの程度の濃度で健康リスクがあるか。疾病予防の観点で話す予定。

SHSやMCSの原因となっていると思われる室内空気汚染について

  • SHSやMCSの原因となっていると思われる室内空気汚染について
    • 建築設備
    • 材料
    • 身の回りの家庭用品
    • 家具
    • 日用品等
    • 受動喫煙 など要因になっている。
  • そこから様々な化学物質が出てきて、健康障害を引き起こす。室内空気汚染の特徴。
  • 室内空気汚染にはどういった対策をしていくのがいいか。
  • 1つは、建物だけではなく様々な汚染要因がある。それらが複雑に関与している。
  • もう一つは、室内の温度、発生源からの距離、時間要因、単一の測定結果では、判定できないものもある。
  • 規制という概念がなかなか適用しにくい。
  • では、どうするかというと指針値。対策をするべきかの濃度決める、適切な濃度をもとに適切な材料、対策。ヨーロッパから生まれた概念。

リスク

  • 1つの化学物質には有害物質のレベルと強さがある。
  • 濃度が高く、有害性が高くなる、濃度が低くなれば、有害性が低くなる。
  • どのぐらいの量で有害性が発現するかポイント。
  • 目安としての濃度。
  • 違う物質であれば、有害性の示す濃度も違う。
  • 指針値である濃度を見ながら対策をしていくというのが、健康リスクから見たアプローチ。
  • 厚労省で策定した指針値をもとに建築基準法、学校、建物などどの法律が定まっていく。
  • 現在、厚労省の指針値は13物質*4

指針値について

検討会の委員ですが、個人の見解です。

  • 指針値を作ると当たり前だけど、対応されるので経年で室内の対象物質の濃度は下がる。
  • 2000年ごろ指針値を作って10年以上たった。
  • 2つ大きな問題がある。
  • 指針値を作ると濃度は下がるが、それ以外の代替物質が使われるという問題がある。
  • SVOC(揮発性が低いVOC)が健康被害を起こしているという問題がある。
    • SVOCはアレルギー疾患を増悪、喘息を増悪する因子であることが知られている。

代替物質の問題

実態調査のデータ(建物の中で測定)

  • 複数の物質がある場合、指針値以下の濃度であっても症状が出る。
  • 複合的に合わさってリスクを高めている。
  • 居住環境では、一つ一つの物質の指針値を策定していくだけでは、不十分で同じような作用を持つ物質は、全体的に抑えて行く必要がある。

SVOC

  • フタル酸エステル。プラスチックを柔らかくする材料。
  • 揮発性が低い、空気中だけではなく、いろいろな経路(経口、経皮、吸入)で体に入る。
  • 発生源は室内だけでなく、廃棄物、食物として入ってくるものもある。
  • 本来は空気中のものを考えていたが、食品とかダストとかトータルで考えていかなければ、健康リスクを抑えるということを考えていかなければならない。
  • 室内製品についてもリスクヘッジする必要がある。

まとめ

  • 個々の物質だけを測定し、評価することについて今現在限界が来ているのではないか。
  • 同じような性質を持つ物質をトータルで評価すること。
    • 濃度を測定する、発がん性など、生体影響に関する環境バイオマーカー等の評価手法を開発すること。
  • SVOCについては、いろいろな経路で体に入るので、空気でななく全体的に抑えるとういこと。

感想

予備知識がまったくなかったので、早口で話されるとほとんど理解できない。。。特に物質の名前が聞き取れなかった。

法律家からみた現状と今後の課題

スピーカーは、中下裕子さん。

現行の対策の問題点

  • 2000/07 WHOの報告書

    すべての人は清浄な室内空気を呼吸する権利を有する。

  • 厚労省は色々検討していて、先程の東先生の通り。(シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会)

  • 国交省は、建築基準法は2物質しか規制の対象。厚労省の指針値は13物質。
  • 規制はしにくい、指針値にしかできない現状。
  • 法律家としては、規制をしなければ、私達の健康は守れないと言いたい。
  • 文科省hは、測定対象物質6物質追加シックスクール対策として、きちんとしたガイドラインを策定
  • 学校の先生に周知徹底
  • その結果、シックチルドレンに対するのは医師よりも学校の先生のほうが進んでいるように法律家の目からは見える。
  • 指針値やは法的拘束力がないので、一つ一つ指針値定めて行っても、代替物質に代わる。
  • TVOCを目標値にしているからだめで、規制値にしてもらいたい。
  • 13物質、今後20物質にたるかどうかだが、すごい数の物質が使われているけど、きちんと規制しないと私達の健康は守れない。
  • ひどいのはMCS対策
  • 国の政策で疾病概念が確立していないという理由で可能性は否定できない。厚労省はMCSを認めているようには感じられない。
  • mcsについて坂部先生を中心に概念取りまとめをしていて、ここで合意形成が図られることを期待している。
  • 一方でMCSは傷病名にはリストに収載
  • 社会保険分野、障害年金を支給される。
  • 判例で2006年以降後遺障害として認められた。
  • 厚労省より司法のほうが進んでるいるのではないか。
  • 電磁波に関しては何も対応されていないと言っても過言ではない。
  • ICNIRPガイドライン準拠のみ。
  • 所管省庁、低周波は、経産省。高周波は総務省。経済性優先。

判例の現状と課題

  • 1994 カビキラー事件*6(敗訴)
    • 厚労省が病気と認めていないという理由
  • 1998 賃貸住宅*7(敗訴)
  • 2005 浅草マンション事件*8(勝訴)
  • 2006 イトーヨーカ堂シックストーブ事件*9(勝訴)
    • 化学物質との因果関係を認め、損害賠償を認めた。後遺障害14級。
  • 2006 グルタルアルデヒド看護師事件*10(勝訴) *後遺障害12級
  • 2011年 広島高裁岡山支部の件*11 *12(勝訴)
  • 労災の症例検討会
    • 本省CSを認めない人がいる。
  • 厚労省で認められなかったから裁判をした。厚労省の決定を覆した。
  • 負荷テストをして結果が出たので、暴露の証明となった。
  • 負荷テストの施設も少なくなり、物質によっては無理なものもあるから、その証明方法を医師に考えてほしい。
  • 微量で基準を超えないていどであっても長期間暴露が続いていれば、暴露を認める
  • 心因反応についても、心因反応とMCSが併存することがあっても心因反応によってすべて説明できるものでなければこれによってMCSの存在が否定されるものではない。
  • 常識的な結論。
  • 同一環境下にあるものに一様に起こるものではなく、発症しないものがいるからと言って発症したものにとってのMCSの影響を否定することはできない。というまっとうな判断。

最後に

感想

労災関連については、既知であった。 「すべての人は清浄な室内空気を呼吸する権利を有する。」って言うのを初めて知った。 当たり前の権利だと思うけど保障されていないこともこの病気になると痛感するよねと今更ながらに思ってしまった。

総合討論

質問1

質問2

  • 電磁波過敏でスマートメーターでめまい、耳鳴り住むところがない。周りのうちのスマートメーターを変えてもらうことができない。他の方もアナログメーターに変えてもらえるような方法なり、アドバイスなどをもらないだろう。

回答2-1

  • 日本電磁波協会(国立病院機構盛岡病院で電磁場対策を行った)の電磁波測定する方。測定し、対策を取ったところ患者の症状が緩和した経験を持つ。
  • アースを繋ぐことでパソコンなどの対策は可能
  • 詳しくは、日本電磁波協会を検索してみて。

回答2-2

  • アナログメーターに変えてもらうのが困難な場合、自宅をシールドするシールドペンキがある。
  • 消費者庁経産省スマートメーターの強制設置をやめてもらうように話に行く。アナログメーター製造が今後中止になる予定なのをやめてもらうようお願いに行く。
  • 詳しくは、あとで話を聞かせてください。

質問3

  • 高齢者の特養ホームの室内環境。高齢者のMCS患者についての介護問題。呼びかけてほしい。(意見)

何かこれだけはコメントしておきたいというもの(スピーカーから)

  • (柳沢さん)13物質は2002年に決まったもの。代替物質も問題。TVOCについて、防腐剤。可塑剤。溶剤。モノマーで対象となっているものがない。反応が早いので測定しづらい。それがどうにかなればいい。
  • (中下さん)マンションのイソシアネートの防水工事。リスク評価をしておけば、いいのではないか。一つ一つ規制をかけていかなければならない。
  • (東さん)規制は難しい。被害者側でなく、業界関係者がこのシンポジウムに来ているとは思えない。業界が自らやるというシステムに成ってない。スマートメーターもリスク評価をしてからやればいいもののしていないよう。
  • (柳沢さん)裁判は多くは和解になる。和解条項の中に、和解内容については公表しない。とある。口外しないというのを入れないで、そういう事例の蓄積が必要なのではないか。

  • (北條さん)今回の内容は、臨床環境医学12月号に掲載される。

感想

  • 過敏性を獲得すると個々人いろいろと対処しなければならない事柄に、過敏性を獲得する前に比べて増えるんだなぁと思った。
  • 裁判の和解の事例については、隠れてしまって表に出てこないことが多いのだろうなぁと思った。