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なんとなく

誰得感満載な記事が多いかも。Mono関係とLinuxのサーバ関係、レビューとか。

GPL違反が継続状態、IO DATAのRockDisk Next

RockDiskNext

はじめに

IO DATAが運営する直販ショップioplazaで販売していたNASのRockDisk Next(2015春に販売終了)がいわゆるGPL違反で販売開始より現在(2015年10月)までその状況が続いており、表立って改善されていない。 1年以上前の対象のソースコード開示請求に対して、未だ開示されないという状況が起こっている。

以前、

takeshich.hatenablog.com

において2014年07月後半から10月にかけてのサポートとのやり取りよりGPL違反が疑わしい状態で、サポートの回答がひどく、嫌気が差して問い合わせをクローズしたことについて記述した。

今回は、その後、RockDisk Nextに接続できない障害が発生し調査したところ、どうやら使用しているNICのドライバが怪しく、不具合ではないかという結論になった。 それを検証するには、ソースコードを確認しデバッグするなどの必要があったため、再度ソースコードの開示について問い合わせをおこなった。

現在までの当方とIO DATAのやりとりでうかがい知ることのできることは、以下のようになる。

  • IO DATAはRockDisk Nextにおいて販売開始時にライセンスについて確認することをしていなかった。
  • 2014年に当方からの指摘を受けても、不適切な回答をし、ライセンス違反を正す対応しようとしなかった。
  • 今回(2015年)、再度当方からの指摘を受けてやっと対応しようとしているが、きちんと理解していないのか、GPL違反が継続状態で表立って改善されていない。
  • 現状、IO DATAはRockDisk Nextで開示対象のソースコードを保持しておらず、開示する意思は示すものの、ソースコードを保有している製造元のメーカーに開示請求しているがメーカーが開示しないため、当方にもソースコードは開示されていない。

GPL違反な状況は、今後もまだまだ続きそうだ。

2016/06/22追記 続きを書いた。 takeshich.hatenablog.com

やりとり

ここでは、GPLについての理解についての質問以外の点で、IO DATAと当方とのやりとり(2015年5月から9月まで)を記す。

IO DATAと当方とのやりとりの概要

  • 5月

    • 俺:「障害起こって原因を調べたら、どうもNICのドライバっぽいんだけど、前に聞いてたリンク先にソースコードにないです。」
    • 俺:「リンク先を貰えればいい。」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。」
    • 俺:「いつごろなるかだけでも教えて。」
    • サポート:応答なし
    • 俺:「いつごろなるかだけでも教えて。」
    • サポート:応答なし
    • 俺:「いつごろなるかだけでも教えて。」
    • サポート:応答なし
  • 6月

  • 7月

    • 俺:「回答はまだですか?社外コンプライアンス窓口ありますか?」
    • サポート:「窓口はありません。いつ回答できるか未定です。やりとりは技術に確認しています」
    • 俺:「え?技術に確認してこの対応はおかしいです。」
    • サポート:「来週連絡します。」
    • サポート:「メーカーと交渉しております。」
    • サポート:「メーカーとの交渉が難航しております。来週連絡します。」
  • 8月

    • サポート:「しばらくお待ち下さい。来週連絡します。」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。来週連絡します。」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。来週連絡します。」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。来週連絡します。」
    • 俺:「1ヶ月以上経っても、メーカーからソースコード開示されないんだから、今後の対応として著作者に連絡したらどうですか?」
  • 9月

    • サポート:「しばらくお待ち下さい。来週連絡します。」
    • 俺:「いや、現状どうなっているの?」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。開示できるようになったら連絡します。」
    • 俺:「いい加減にしてください。」
    • サポート:「メーカーから現段階で、まだソースコードの提示がないです。GPLを順守したい」
    • 俺:「で、今後、どう対応するの?」
    • サポート:「しばらくお待ち下さい。」

RockDisk Nextについて

簡単にRockDisk Nextについて説明しておく。

RockDisk Nextは、PLX NAS 7820シリーズのNASボードを使用している。 同じボードを使った製品でSilverStone SST-DC01S(以降DC01)があり、使用されたSDKが公開されている。
http://silverstone-usa.com/download/DC01_source_code/

SDKのバージョンは、DC01のは、NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110609でRockDisk Nextで使用されているのは、NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110801が使われているようだ。

少しバージョンは違うのだが、構成としては近いものがあると思われる。 DC01のSDKを確認するとLinux kernelの中にPLXによって独自に作成されたNICのドライバやSATAのドライバがある。

ライセンスはGPLだ。

なおRockDisk Nextで使用されているSDKのバージョンはシンボリックリンクが貼ってあるので以下のように確認できる。

[takeshich@iwa ~]$ ls -la /lib/modules/2.6.31.14-fast-20110801-fan/
total 60
drwxr-xr-x 3 1003 users 1480 2011-08-29 12:56 .
dr-xr-xr-x 3 root root 248 2011-09-16 14:25 ..
lrwxrwxrwx 1 1003 users 66 2014-05-05 10:18 build -> /mnt/hdd/plx7821/NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110801/SDK_3.0.0-sources/b
drwxr-xr-x 5 root root 352 2011-08-29 12:56 kernel
-rw-r--r-- 1 root root 398 2011-08-29 12:56 modules.alias
-rw-r--r-- 1 root root 370 2011-08-29 12:56 modules.alias.bin
-rw-r--r-- 1 root root 69 2011-08-29 12:56 modules.ccwmap
-rw-r--r-- 1 root root 499 2011-08-29 12:56 modules.dep
-rw-r--r-- 1 root root 996 2011-08-29 12:56 modules.dep.bin
-rw-r--r-- 1 root root 73 2011-08-29 12:56 modules.ieee1394map
-rw-r--r-- 1 root root 141 2011-08-29 12:56 modules.inputmap
-rw-r--r-- 1 root root 81 2011-08-29 12:56 modules.isapnpmap
-rw-r--r-- 1 root root 74 2011-08-29 12:56 modules.ofmap
-rw-r--r-- 1 root root 318 2011-08-29 12:56 modules.order
-rw-r--r-- 1 root root 99 2011-08-29 12:56 modules.pcimap
-rw-r--r-- 1 root root 43 2011-08-29 12:56 modules.seriomap
-rw-r--r-- 1 root root 896 2011-08-29 12:56 modules.symbols
-rw-r--r-- 1 root root 1578 2011-08-29 12:56 modules.symbols.bin
-rw-r--r-- 1 root root 1456 2011-08-29 12:56 modules.usbmap
lrwxrwxrwx 1 root root 66 2014-05-05 10:18 source -> /mnt/hdd/plx7821/NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110801/SDK_3.0.0-sources/b

RockDisk Nextは、IO DATAで製造しているものではなく、台湾のメーカーが製造し、それをIO DATAが販売しているようである。

IO DATAと当方とのやりとり詳細

2015年5月~6月

GPL違反!? IODataにRockDisk Nextのソース開示請求をしてみた。 - なんとなく

でのやり取りで、

現在、弊社にてご案内しているRockDiskNextのソースコードにつきましては、GPLに 基づいていると認識しております。
 大変恐れ入りますが、カーネルに関する情報につきまして確認させていただきました ので、ご案内させて頂きます。
Linux kernelはFedra 12を使用しております。
 入手先はhttp://www.kernel.org/となり、バージョンは2.6.31となります。

と回答された。 GPLに基いていると言っているが、

GPL違反!? IODataにRockDisk Nextのソース開示請求をしてみた。 - なんとなく

において、記述したようにそれは正しくない。 そもそも頒布されているkernel imageに対応する完全なソースコードがリンク先には探してもない。 もちろんNICのドライバもない。 どうやら対応する完全なソースコードSDK内にあり、kernel.orgにはマージされていないようだ。

そこで、それを踏まえたうえで、釣り針を垂らしてみたしてみた。 障害報告をして、その原因がおそらくNICのドライバかもしれないことを伝えたうえで、

以前

Linux kernelはFedra 12を使用しております。
 入手先はhttp://www.kernel.org/となり、バージョンは2.6.31となります。

と回答いただいたので、

https://git.kernel.org/cgit/linux/kernel/git/stable/linux-stable.git/tree/?h=linux-2.6.31.y&id=v2.6.31.14

を探しましたが、使用されているNICと思われるgmacソースコードを見つけることはできませんでした。
ソースコードはどこにあるのでしょうか?

RockdiskNextで使われているkernelに含まれるNICのドライバのソースコードを 直接示したURIをお知らせいただければ、それで構いません。

2015年5月の頭にこの質問をしたが、なかなか回答が来なかった。 そのため、

「いつまでに回答できるかだけでも教えてください」

と毎週送り続けた。 それに対しても回答がなく無視された。 結局、回答までに1ヶ月以上かかった。

そして、6月中旬に出てきた回答が

 恐れ入りますが、NICドライバについては、オープンソースに該当していないという 状況から、提供は行っていない状況となります。

であり、何を言っているんだろう、本当にサポートなの?という感想だった。

DC01のSDKを確認するとLinux kernelの中にPLXによって独自に作成されたNICのドライバは確認できる。

ライセンスもGPLだ。

オープンソースではないということは、プロプライエタリを示すものであって、DC01のSDKにあるNICのドライバのソースの出力メッセージとRockDisk Nextでの出力メッセージを比較するとほぼ同じになる。 ライセンスがGPLプロプライエタリなもので確率的に出力メッセージが同じになるわけない。もし、サポートの主張が本当だとするならば、盗用も頭をちらついた。

そこで

PLX NAS 7820シリーズのSDK
NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110609
では、
NICのドライバであるgmacソースコード内に

/
 * linux/arch/arm/mach-oxnas/gmac.c
 *
 * Copyright (C) 2005 Oxford Semiconductor Ltd

* This program is free software; you can redistribute it and/or modify * it under the terms of the GNU General Public License as published by * the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or * (at your option) any later version. * * This program is distributed in the hope that it will be useful, * but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of * MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the * GNU General Public License for more details. * * You should have received a copy of the GNU General Public License * along with this program; if not, write to the Free Software * Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111-1307 USA */

とあり、GPLですが、

RockDiskNextで使われている
NAS_AP_Team_NAND_SDK_20110801
では、gmac

オープンソースではないということでしょうか?

と確認してみた。

すると10日ほど経って、

 恐れ入りますが、再度確認させて頂き、ソースコードについて、入手することができ
ましたので、添付ファイルにて送付させて頂きます。

と回答があった。

そして、gmac(NICのドライバ)関連のソースコードが添付されてきた。Makefileはなかった。他のlinux kernelのソースコードもなかった。

GPL違反!? IODataにRockDisk Nextのソース開示請求をしてみた。 - なんとなく

において、記述したように直接の開示が難しいという意味不明な回答をもらい、それに合わせて、リンク先の提示で構わないとしているのにソースコードが添付されてきた。 リンク先が存在しないことはわかっていたのでよい釣りになったようだ。

Linux kernelに組み込まれたNICのドライバのソースコードが添付されてきたので、kernelのソースコードを含むSDKの存在が確認できた。

おそらく、DC01のSDKと同様の内容であると想定でき、Linux kernel以外の開示されていないU-bootなどのソースコードもあるだろうと想定できた。 SDKが存在し、そこから開示されたので、直接の開示が難しいという回答は正しくないことは明らかで、回答したIO DATAから証明してもらえた。

そのため、

以前、直接の開示が難しいと貴社より回答いただいておりましたが、
gmacのソースを開示いただけたということは、
SDKに含まれるものについては、直接開示いただけるものと存じます。

カーネルについては、

Linux kernelはFedra 12を使用しております。
 入手先はhttp://www.kernel.org/となり、バージョンは2.6.31となります。

と頂いておりますが、対象のものを見つけられません。 gmacを含むカーネルソースコードSDKには存在するはずですので 対応よろしくお願いします。

その他、boot時に必要な物もあると思います。

つきましては、RockDiskNextで頒布されているバイナリで、SDKにあるGPLなものについての
一式を開示いただきますようよろしくお願いします。

と返した。

すると

ご連絡いただきました件についてですが、恐れ入りますが、以前提示させていただい
たリストにて、GPLの提供は行っている認識でございました。
 恐れ入りますが、不足している場合は確認させていただきますので、不足しているも
のがある場合は、不足している内容をご提示頂きます様お願い致します。

と回答があった。

足りないものについて指摘しているにもかかわらず、本来、頒布した側が把握し、開示しなければならないものを、頒布された側に提示しろというとても失礼なものであった。

加えて、販売し、サポート、保証している製品で使用されているものが何かを把握していない技術を売りとしている企業のサポートからの素晴らしい回答だった。

この回答にはさすがに苛立ったので、足りないものを説明し、さらに

GPL違反!? IODataにRockDisk Nextのソース開示請求をしてみた。 - なんとなく

で送られてきて、内容がおかしいと指摘したリストについて、再度、内容がデタラメでなこと指摘し、できないとしていた直接の開示ができたのだから、ソースコードは開示できることがわかったので、きちんとまとめてまだ開示していないものを物理メディアで開示してほしいと返した。

ここまで2015年5~6月末まで、おおよそ2ヶ月経過していた。

2015年7月

2015年7月半ばになり、2週間経っても回答がない。別件で行っていた質問も1ヶ月半返信がなかった。

そこで、サポートに電話をかけけてみた。

内容は、

  • 別件の回答はいつなのか?
  • 本件の回答はいつなのか?
  • 社外のコンプライアンスの窓口は存在するか?

について質問した。

折り返すとの事だったが、

とメールで返信があった。

ただ、電話でのやり取りにおいて別件と本件を区別できていないようにも感じ、齟齬があるといけないので確認してみた。 回答としては、別件と本件を区別できておらず、さらに本件自体の内容を理解できていないようだった。 電話でやりとりをしており、いつも(メールとフォームからの送信)のサポートとは違う人が対応しているようだったので、再度詳細を説明した。

対応に時間がかかっていることについての謝罪と

また、内容については、弊社の技術経由で確認させて頂いております。

という内容だった。

ちょっとこれにはカチンと来た。

上述したように2015年5~6月において回答されたものが、技術の人が確認したものだとするのであれば、

  • 技術者だったら回答が正しくないと理解できるはずだ。
  • さらに理解して回答したのであれば、体制に問題がある。
  • 加えてRockDisk Next以外の製品は、GPLに基づくソースコードの開示は適切に行われているように見えるのに今回の対応に技術者が関わっているならこうならないはずだ。

ということを返した。

電話したことで今までの担当者と違う人が担当したというのと社外コンプライアンス窓口について言及したことで、 おそらく少しは対応がまずいことに気づいたようだ。

1週間後に連絡すると回答が来た。なお、この日はファームウェア更新が行われた日でもあった。 ファームウェアにはGPLバイナリのみがあった。

ソースコードの情報について、メーカーより連絡がございました内容では、不十分な点があり、現在、改めて調整中となります。

そうですか。。。 電話するまでの3週間は何をやっていたのか?指摘した後に対応した感じがヒシヒシと伝わってきた。

メーカー(製造元)がソースコードを保有しており、IO DATAにソースコードがないことが明らかになった。

さらに4日後に

現在、ソースコードに関する交渉が難航している状況でございます。

と回答が来た。

メーカー(製造元)のサイトを見たり、ネットの情報をあさるとメーカーはソースコードを開示する意思がないようなことが読み取れるが、すぐに出てくるものだと思っていたのだろうか?簡単にわかるのに見通しが甘すぎるだろう。

ここまでが7月のやり取りで、この後週に1度連絡をくれるようになった。

しかし、メーカー(製造元)との交渉について、どのような状況かについては回答してこなくなった。

2015年8月~9月

ソースコードは開示できないようで、週に1度連絡は、

「まだ案内できない。待ってください。来週また連絡します」

ということが続いた。

1ヶ月経っても、メーカー(製造元)からソースコードを入手出来た様子がないので、8月末に

交渉開始後1ヶ月以上経過してもメーカーからソースコードが出てこないようですので
そろそろ本当にソースが入手できない場合を考えて、貴社から各著作者へ連絡を取り
どう対応するべきか確認することを考慮頂きたく存じます。

と提案してみた。

そして、9月半ばになり、週に1度連絡が面倒になったのか

 現在までに、何度もご連絡頂いておりますが、弊社としても、他の製品と同じく、ソ
ースコードについては、ご案内しなくてはいけない内容であると理解しております。
(略)
ご連絡ができる用意ができ次第、改めてご連絡させて頂きたく、何度も大変申し訳ご
ざいませんが、今しばらくお待ち頂きます様お願い申し上げます。

と言ってきた。

こちらからは、状況を改善するための策を提案しているのに、IO DATAからはなんの対応策も挙げられない状態で、ただ、待ってほしいと言ってきた。さらにこの時点でメーカー(製造元)との交渉がどうなっているかについても全くわからない状況だった。 そのため、現状どう対応していて、今後どのような対応を取る予定なのかについて確認した。

何度かのやり取りの末、

 ソースコードにつきましては、弊社と致しましても製造元に強く要求しておりますが、
現段階でまだソースコードの提示がない状況でございます。
 その為、弊社と致しましてもGPLを順守したいと考えており、引き続き働きかけを継
続している状況となります。

と現状について回答があった。

しかし、今のところ、今後どのような対応を取るかについては回答がない。

提案した内容について1ヶ月経って、

 ご連絡頂きました他の手段を利用して、働きかけを行って欲しいという内容につきま
しては、関係部書にご要望として報告させて頂きたいと存じます。

という回答があったほどだ。

ひどすぎる。。。

第三者の介入が必要だと感じ、消費生活センターに相談してみた。(この件について後日まとめる予定)

GPLに基づいた対応についてのやり取り

IO DATAとやりとりを重ねるうちにわかったことは、担当者は何を対応しなければいけないのか全く理解できていないようだ。 上述したように2015年7月半ばまでは、問題があることにすら気づいていなかった、もしくは、問題があることについてはうすうす自覚していたが、テキトーにごまかしていれば問題ないと考えていたようだ。

さらにサポートの中で誰もGPLについては理解できていないのだろう。直接対応する人は仕方ないとしても、ある程度判断する担当者や責任者でもだ。

というのも、

何度も

貴社の法務部門、顧問弁護士やGPLを理解している技術者の方などに
この対応で問題がないか確認してください

と伝えている。

しかし、回答は

サポート担当のみだけではなく、技術担当などで対応を確認していて、
回答は、アイ・オー・データ機器からの内容と考えてもらっていい。

だ。

そこでこちらから、

  • 根拠を示して回答がおかしいことを説明する。

すると次から

  • サポートの回答が正しくなる。

ということを繰り返しているためだ。

きちんと対応するためには、理解していなければならないし、対応が遅くなればなるほど信用が毀損する問題という認識もないようだ。

IO DATAは

当社は、法令および社会規範を遵守すること(=コンプライアンス)を経営の基本方針のひとつとし、この基本方針を実践するための行動指針となる「アイ・オー・データ機器 行動憲章」を定め、創造性、社会性、公正性のある経営を目指します。


コンプライアンス | IODATA アイ・オー・データ機器

と謳っているのだから、当然のことライセンスは守らなければならない。

GPLに基づいた対応についてのやり取りという視点からどういうことが起こっているか2015年8月~9月のやりとりを見ていく。

IO DATAと当方とのやりとりの概要

  • 8月

    • 俺:「そういや、どういうふうにソースコード開示するの?」
    • サポート:「リストで」
    • 俺:「それはおかしい」
    • サポート:「技術に確認した回答です。」
    • 俺:「FAQにこう書いてある」
    • サポート:「...」
    • サポート:「RockDisk Nextは自社で作ってないため、案内までに時間がかかってすみません。」
    • 俺:「それは違う。最初からきちんと対応してないから。GPLを理解してないの?」
    • サポート:「対応するべきというご指摘はごもっともです。」
    • 俺:「するべきじゃなくて、しなければならないです」
    • 俺:「メーカーからソースコード出てこないのだったら、著作者に連絡して、どう対応するべきか確認して。」
  • 9月

    • 俺:「本当にGPLを理解しているの?」
    • サポート:「理解しています。」
    • 俺:「いつ理解したの?」
    • 俺:「ファームウェア更新した時には、メーカーと交渉していると言っていた。」
    • 俺:「でも、ファームウェア更新で頒布されたものに対する開示請求したらまだ開示できないって回答した。」
    • 俺:「対応しなければならないこと理解できてないのでは?」
    • サポート:「何度も指摘されて、案内するべきであると理解していおります。きちんと対応します。」
    • 俺:「いや、やっぱり理解できていない。するべきじゃなくて、しなければならないと前にも指摘した。」
    • サポート:「案内しなければならないと理解していおります。」
    • サポート:「準備ができたら連絡します。しばらく待ってください。」
    • 俺:「現状についても何も連絡無しで、更に今後の対応についても言及できなくて待ってくださいとかおかしい。」
    • サポート:「GPLを順守したいと考えております。」

IO DATAと当方とのやりとり詳細

8月に開示まで時間がかかることが想定出来始めたので、物理メディアでまとめて開示してほしいと依頼しているが GPLに基づくソースコードの開示についてのIO DATAの認識を確認してみた。

リストの提示で充分であるという見解は現在も同様となりま
す。
 但し、その場合はリストを参照することによりソースコードを入手できる状況である
ことが必要ととなります。現在、その情報の更新を行っている、という状況となります。

という回答だった。

ソースコードを入手できるということをIO DATAが保証しなければならないのだから、リストを作る段階でソースコードを入手できる状況になり、 物理メディアでの開示を請求しているのだから、なんでそういう回答になるのかものすごい疑問だった?

そこでFAQにある2点を送ってみた。

バイナリを、対応するソース抜きで物理的媒体で配布したいのですが、メールオーダーの代わりに、FTPソースコードを提供してもよいでしょうか?

誰かが注文してきたならば、あなたはソースコードを物理的媒体に収めてメールオーダーで提供しなければなりません。メールオーダーに加えて、人々が対応するソースコードFTPで入手できるようにするのは歓迎すべきことですが、ソースへのFTPアクセスだけではGPLの第3節を満足するに十分ではありません。
ユーザがソースを注文したとき、あなたはそのユーザがソースを得られるよう保証しなければなりません。ある特定のユーザが、あなたからanonymous FTPでソースを便利に入手できるなら、FTPは期待された役割を果たしているということで大いに結構です。しかしすべてのユーザがネットワークにつながっているわけではありません。そういったユーザたちもあなたからソースコードを得る権利は他の人同様持っているわけですから、あなたはかれらにソースを郵便経由で送るよう準備しておかなければなりません。

FTPアクセスが十分便利ならば、おそらく誰もメールオーダーでソースを取り寄せようとは思わないでしょうから、ソースを郵便で発送しなければならないということはまずないでしょう。しかしそう決めてかかることはできません。

もちろん、そもそも最初からバイナリといっしょにソースを送ればこういった面倒は起こりません。

FTPバイナリを配布する場合、あなたはソースもFTPで配布するべきです。


GNU GPL v2.0に関してよく聞かれる質問 - GNUプロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション

もうひとつは、

バイナリをわたしのインターネットサーバに置き、ソースは他のインターネットサイトに置くということはできるでしょうか?

GPLでは、あなたはソースコードバイナリと「同じ場所から」コピーするためのアクセスを提供しなければならないと定めています。すなわち、バイナリのとなりにソースを置くということです。しかし、他のサイトと協定を結んで、必要なソースコードを入手可能にし続けてもらい、バイナリの近傍にソースコードへのリンクやクロスリファレンスを張って置くならば、わたしたちは「同じ場所から」と言ってよいと判断します。
しかし、注意すべきなのは、たまたま今日は適切なソースコードをおいているとあるサイトを見つけて、人々にそっちを見ろと言うだけでは不十分だということです。明日になればそのサイトはソースコードを削除してしまうかもしれませんし、あるいは単に同じプログラムの新しいバージョンで置き換えてしまうかもしれません。そうするとあなたはもはやGPLの要件を満たしているとは言えなくなります。要件を満たすべく十分な努力を払うには、あなたは他のサイトとはっきりした協定を結び、あなたがバイナリを入手可能にしておく期間中はソースがそこで入手可能であるということを保証しなければなりません。


GNU GPL v2.0に関してよく聞かれる質問 - GNUプロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション

すると

物理メディアでの提供を希望され
ている、ということですが、可能な限り対応できればと存じますが、提供形態はリスト
となる可能性がありますので、物理メディアでの提供はお約束できない状況となります。

の回答だった。 しかし、しなければならないことを約束しないのだから、

貴社の法務部門、顧問弁護士やGPLを理解している技術者の方などに
この対応で問題がないか確認してください

と返した。

サポート担当のみだけではなく、技術担当などで対応を確認していて、
回答は、アイ・オー・データ機器からの内容です。

ただ、RockDiskNextについては、挑戦者製品ということで、弊社で作成している製品
ではないため、この度のように対応に時間がかかっており、大変お待たせしている状況
がございます。本当に申し訳ございません

と言い訳をしてくる。

そもそも販売前にきちんと対応しなければならないのをしていないだから、
作成している製品ではないから、対応に時間がかかっているという理由はおかしいです。

と返す。

対応するべきという指摘はごもっともです。

との回答がある。

ライセンスなのだから、「べき」ではなく、「しなければならない」で、対応するべきじゃなくて、対応しなければならないと指摘しているんです。
本当に理解しているのですか?

と返す。

平然と

理解しています。

と回答してくる。

7月末と8月頭にファームウェア更新があり、新たなGPLの実行形式のファイルが頒布されていた。 8月末にそれに対する開示請求をしてみたが、日本語ではあるが意味がいろいろに取れる回答をされ、「こういう意味なんですか?どういう意味で使っているのですか?」 と何度も聞き返しても、まともな回答を得ることはできず、もう一度改めて開示請求すると

結局、

まだ開示できない

という回答をもらった。

理解しているのであれば、今回のファームウェア更新でバイナリのみでの頒布を行っているのだから、ソースコードの開示請求があったら開示できるように頒布前に準備しておくことが適当だが、1ヶ月ほど経過してから、開示請求をしたが、そのような対応はなかった。 そのため、

いつ理解したのですか? GPLに基づくソースコードの開示に関するやりとりをしていて、
貴社としては今までの対応に問題があり、
それを是正するために対応されていると思っておりました。
やりとりの最中のファームウェア更新(頒布)において、1ヶ月経過しても
頒布したものに対応するソースコードについて請求があったら開示できる状態になっておりません。
当方より何度も指摘しているわけですし、指摘しなくても、
当然貴社はそれについて遵守しなければなりません。
そのことについて貴社は十分把握しながら、事実として対応しておらず、意図的に対応していないとも取れる
今回の対応は甚だ遺憾です。

と返した。 結局、ファームウェア更新時に対応していなかったことについて、直接の回答はなかった。

さらに

ご案内するべき内容であることは、弊社でも理解しており、 ご案内に向けて対応を行っております。

と回答されて、うんざりする。前にもべきじゃなくてしなければならないということなのを指摘していたからだ。

以前にも伝えましたが、当方は、開示すべきとは指摘しておらず、
開示しなければならないと指摘しています。
ライセンスに従えば、
バイナリと一緒にソースコードの開示を行っていないのだから、
請求があった場合ソースコードの開示は、しなければならないことです。

と返す。

ソースコードについては、ご案内しなくてはいけない内容であると理解しております。
(略)
ご連絡ができる用意ができ次第、改めてご連絡させて頂きたく、何度も大変申し訳ご
ざいませんが、今しばらくお待ち頂きます様お願い申し上げます。

と回答がある。

本当に理解しているのか信用出来ないし、今まで一週間毎に連絡していたのを、準備ができたらということにしたいという申し出なのだが、メーカー(製造元)とのやりとりの現状についても何も連絡無しで、対応していないようにも思えるし、対応しているなら状況を教えてほしい。 そこで

貴社が認識している問題に対して
現在どういう対応をしていて、今後どのように対応する予定なのかを
ご教示ください。

当方としては、すでに伝えているように、散々テキトーな対応をされて、
すでに1年以上も待たされている状況で、さらに待たされるのであれば
状況の連絡だけでは不十分なのです。

と返した。

結局、

 ソースコードにつきましては、弊社と致しましても製造元に強く要求しておりますが、
現段階でまだソースコードの提示がない状況でございます。
 その為、弊社と致しましてもGPLを順守したいと考えており、引き続き働きかけを継
続している状況となります

と回答があった。今後の対応については回答していない。

IO DATAは、GPLについて理解している、順守したいと言っているが、そもそも、バイナリのみでの頒布なので、前回記述したようにソースコードを提供する旨の書面を頒布の際に添付しなければならないはずである。上述しているようにもちろんソースコードの開示をしなければならないが、その他にもしなければならないことある。にもかかわらず、対応していないので、対応しなければならないことを理解しているのか、甚だ疑問で、今後本当にきちんと対応してもらえるのかすら、怪しく思える。

まとめ

  • RockDisk Nextは、販売開始時より、販売が終了した現在までGPL違反が継続状態である。
  • メーカー(製造元)からIO DATAにソースコードが開示されていないので、IO DATAは開示対象のソースコードを保有していない。
  • 現状、IO DATAは当方にソースコードは開示していない。
  • IO DATAはGPLに基いて対応する意思はあるとしているが、GPLに基いてしなければならない対応はされていない。
  • 少しでも早くメーカー(製造元)からソースコードを入手できるような手段について当方から提案してもIO DATAは無視をする。
  • 総合するとIO DATAは、対応しなければならいことについて、理解しているのか疑問であり、今後、まともに対応されるかすら怪しい。

上記のこともあり、違う視点からの第三者の介入が必要だと感じ、消費生活センターに相談してみた。この件について後日まとめる予定だ。

2016/06/22追記 続きを書いた。 takeshich.hatenablog.com